みなさんこんにちは!
こだま学び舎プロジェクト(KMP)の管理人Poeruです^^
ちゃんと勉強しなさい!
とお子さんに対して言っている保護者の方必見です。
実はそれ、ほとんど意味がありません。
それどころか、却って勉強しなくなったり、逆効果になってしまうこともあるんです。
今回は保護者が子供に「勉強しなさい!」と言うことでどのようなことが起こるのかをご紹介していきたいと思います。
今回の内容一部は、教育経済学者中室牧子さんの著書「学力の経済学」を参照しています。
目次
勉強しなさい!は逆効果?
簡潔に言うと「勉強しなさい!」にあまり効果がありません。
特にお母さんが「勉強しなさい!」ということに関しては、特に効果がありません。
さらにまずいことに、お母さんが娘に対して「勉強しなさい」というと、むしろ学習時間は減るという研究結果が出ています。
父親が勉強しなさいというと少なからず学習時間は伸びるとされていますが、これもあまり効果があるとは言えないようです。
勉強を近くで見守ること、勉強する時間を決めさせて守らせることが効果的
親の子供への勉強のかかわり方として効果があるとされているのが、
「勉強を近くで見守ること」と「勉強する時間を決めさせて守らせること」です。
勉強を近くで見守ることについては、例えば対面式キッチンで、リビングで宿題をやっている様子を気にかけられている状態や、横について一緒に宿題をやったりする感じです。
それが出来なくても、勉強する時間を自分で決めてもらって約束をすることなども効果的という研究結果も出ています。
つまり、お子さんの勉強に寄り添う時間が長ければ長いほど、子供はやる気を出し、学習時間は伸びていきます。
また、塾での勉強や親戚の方に見てもらう、時間を決めさせて約束してもらうことでも同じような効果があります。
いかに周りの人が子供の勉強に積極的に関わっていくかということが、学習時間を伸ばすことに影響を及ぼしています。
勉強を見守る時の注意点
ただし注意点があります。
以前テストで点を取るための5つの方法を書いた記事でもご紹介しましたが、教育の基本は「何故?どうして?」という疑問を持つことが大切です。
近くで寄り添ってみている保護者の方の話や生徒の話を聞くと、すぐに答えを教えてしまったり、分からないと怒られたり、喧嘩になってしまうこともあるようです。
間違いの重要性については以前も「真の愚か者は失敗から学ぼうとしない者である」という記事で書かせてもらいましたが、間違えることは学ぶために大切です。
すぐに答えを教えてしまえば、その間違いからの学びを得るチャンスを逃してしまいます。
うっかりミスに見えても、うろ覚えだったり、理解してなくて今まではなんとなく合っていただけの可能性もあります。
ですから、間違いをただ指摘したり、答えをすぐに教えるのではなく、他の簡単な問題を解かせて理解してもらったり、少し考える時間を与えてあげてください。
「これくらい出来なくて恥ずかしい」という想いから怒ってしまう保護者の方もいますが、怒られるとやる気はなくなってしまいます。
理由も無く褒めればいいと言う訳ではありませんが、ヒントをあげて、解けたら褒めてあげる。
後日やった時にできるようになっていたり、努力していたら褒めてあげるということを忘れないでください。
どうしても苛立ったり、どなったりしてしまうという場合は、塾などの専門家に依頼することをおすすめします。
勉強をする時間を決めさせて守らせる時の注意点
研究データとして時間を守らせるという行動と学習時間向上の関係性がありますが、私の実感も踏まえると、次のようにすることをおすすめします。
それは、
勉強内容を決めさせて守らせる
です。
時間と言うのは質を問いません。
だらだらやっていても1時間、真剣にやっても1時間は1時間だからです。
もちろん内容はしっかり決めないといけないので、時間で管理したほうが管理するほうは楽です。
しかし、例えば「1時間勉強をする」ではなく、「1時間以内に宿題を終わらせる」の方が、早く終われば素晴らしいですし、質の向上が期待できます。
小学校低学年の内は早くやることに集中しすぎて字が汚かったり雑になったりするという側面もあるので、条件に丁寧に書くなどを加えると良いでしょう。
日によって時間を重視したり、丁寧さを重視したり、そこも子供に決めてもらうのもありです。
ここで重要なのは子供自身に決めさせるということ、決めさせたことを守るということです。
親にやらされていることではなく、自分で決めたことになるので、やる気に大きな違いが出ます。
是非試してみてください。
ゲームをやめさせてもほぼ勉強時間は変わらない
昔であればテレビやゲーム、今ではスマホやゲームってところでしょうか。
スマホゲームやYOUTUBEを見ている生徒は本当に多いです。
よく、ゲームは30分以内!とか、ゲームは禁止!とかって制限する家庭が多いですよね。
ゲームをやめなさい!と言うと、確かに勉強時間は増えるそうです。
ええ。
1時間ゲームをやめさせて、伸びる勉強時間。
なんと約2分!!
えっ?書き間違いじゃないかって?
いえ。
たった2分です。
たったそれくらいしか勉強時間は増えません。
それなら、1時間はやっていいから、その後は勉強しようね。
と言うように、お子さんの欲求も満たしてあげて、やるべきこともさせる方が双方のストレスにとっても良いと思います。
ちなみに1時間以内のゲームなら脳の発達などに悪影響などはあまりないようです。
2時間以上のゲーム時間になると悪影響が出ることがあるようなので、ゲームは1日1時間以内がおすすめです。
私の塾では、授業中や授業後にYOUTUBEを見せたり、将棋やオセロをして遊んだりします。
頭ごなしに勉強しろというだけでは子供は勉強なんてしません。
勉強は基本楽しくすることを心がけます。
勉強そのもの以外にも興味があることに触れさせたり、要求を聞いてあげる。
そうすることで信頼関係が築かれていくのではと考えています。
まとめ
- 勉強しなさいはむしろ逆効果
- 勉強を見守る、勉強内容を決めさせて守らせることが効果的
- 簡単に答えを教えたり、できない時に怒ったりしない
- 1時間ゲームをやめさせても2分くらいしか勉強時間は伸びない
- 子供の要求も聞いて信頼関係を築く
子供は皆素晴らしい可能性を持っています。
これくらいもできないのかとがっくり来てしまう気持ちも分かりますが、可能性を信じてあげることはとても大切なことです。
保護者の方は無条件に子供の可能性を信じてあげてください。
適切に塾などを活用し、勉強をさせることで親子関係が悪くならないようにして欲しいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!